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社員一人ひとりのスキルを高め、組織全体の営業力を底上げするためには、適切にナレッジを管理できる環境が必要です。ここでは、ナレッジ管理における課題や仕組み化の方法、セールスイネーブルメントを導入した事例などをご紹介します。
ナレッジ管理では、主に次のような課題が見られます。
ナレッジが十分に集まらない、蓄積・整理の体制が整っていないなどの課題に直面する企業は少なくありません。また、社内でナレッジを共有する文化が根付かず、蓄積した情報を教育研修にうまく反映できない点も、多くの組織で見られる課題です。
ナレッジ管理が不十分だと、業務の属人化や人材育成の効率低下など、組織全体に悪影響が及ぶおそれがあります。
ナレッジ管理が不適切な場合、社内に情報が分散してしまうリスクが高まります。必要な情報にアクセスできず、業務効率が下がってしまう可能性もあります。また、経験豊かな社員が退職し、ナレッジが失われてしまうことも考えられます。
ナレッジが共有されない環境では、従業員が学ぶ機会を失い、成長の妨げになる恐れがあります。研修や教育への活用が難しくなり、人材育成により多くの時間やコストがかかる可能性も否定できません。
ナレッジが適切に管理されない環境では、業務の属人化も進みます。特定の担当者しか知らない知識が蓄積された結果、担当者が不在の際に業務が滞ったり、遅延したりする可能性があります。
ナレッジの蓄積や共有が不十分だと、組織の競争力にも悪影響を及ぼします。営業力や知識レベルの維持が難しくなり、競合他社に差を付けられる可能性が高まります。その結果、顧客満足度が下がったり、既存顧客が離れてしまったりする場合もあるでしょう。
セールスイネーブルメントでナレッジ管理を仕組み化するには、知識を蓄積・共有できる環境の構築が必要です。主にセールスイネーブルメントツールで社員のナレッジをコンテンツ化し、組織全体で確認できる仕組みが求められます。
また、ナレッジを実践で活用できる仕組みも必要です。KPIを設定してPDCAを回し、活用状況や成果をモニタリングしましょう。ロールプレイングやトレーニングなど、社員がスキルを習得できる機会を設けることも大切です。
セールスイネーブルメントを導入し、ナレッジ管理の仕組み化に成功した事例をご紹介します。
A社はSFA(営業支援システム)を取り入れたものの、案件の管理のみにとどまるなど、社内でデータを十分に活用できていませんでした。拠点が全国に点在しており、データが多いにも関わらず、適切に整備されていなかったそうです。営業人材の育成にも力を入れていましたが、育成の成果を可視化できない状況も課題になっていました。
一連の課題解決のために、A社はデータの整備と営業フローの見直しに取り組みました。並行して社員のスキルやナレッジを分析・評価し、定期的に教育プログラムへ反映させる仕組みも整えました。
取り組みの結果、提供するトレーニングや講座のクオリティ向上に成功。実施前と比べて受注率も改善されたそうです。データの活用機会も増え、課題の可視化と分析が容易になったとしています。
参照元:HubSpot公式HP(https://blog.hubspot.jp/sales/sales-enablement-case-studies)
不動産事業を手がけるB社では、新入社員が一人前になるまでに数年を要することから、人材育成に時間がかかる点が課題となっていました。また、成果を出せない社員が離職するなど、定着率の低さも問題になっていたそうです。
人材育成の効率化と定着率向上のために、B社は研修プログラムの見直しに着手。社内に分散したナレッジを整理し、動画教材へと落とし込んだそうです。動画教材を導入した結果、研修担当者の時間的な負担軽減と研修レベルの均質化に成功しました。
また、新入社員のケアにあてる時間が増えたことで定着率が向上。成果が出るまでのスピードが早まり、社員のモチベーションも高まったそうです。
参照元:LIGHT WORKS公式HP(https://www.lightworks.co.jp/case-studies/23272)
ナレッジが適切に管理された環境では、売れる営業手法を組織内で共有できるため、社員一人ひとりの営業力を底上げ可能です。情報共有の文化を根付かせるには課題もありますが、セールスイネーブルメントの導入によってハードルが下がります。他社の事例を参考にしながら、自社に合ったナレッジ管理の取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。
営業課題は複雑に絡み合うことも多く、「どこから着手すべきか」見極めることが成果への第一歩。
本メディアは、多くの営業組織が抱える教育・資料管理・プロセス管理の課題に対して、効果的なツールを紹介しています。課題改善に適したツールを知りたい方は要注目です。
THREE SELECTIONS
多くの営業組織で共通して見られるボトルネックは「教育」「資料」「プロセス」の3領域に整理できます。
以下では、それぞれの課題における代表的な解決アプローチとして、3つのツールをご紹介します。

商談をAIが数値で“見える化”
営業の改善点が
一目でわかる
<課題>
新人が多い組織では、商談をリアルタイムで確認できず、育成はOJT任せになりがちです。
<解決の仕組み>
エンSXセールスアナリティクスは商談録画の内容と質をAIがスコア化。
数値をもとにプロ講師が指導することで、個々の改善点を客観的に自覚できます。
この手法で組織変革を進めたエンの売上は4倍に成長※。「AI解析 × プロ講師の指導」で
新人でも短期間で成果を出せる営業体制を実現します。

資料の一元管理とログ活用で、
提案の“ばらつき”を
整える
<課題>
商材や顧客に応じて提案資料が複雑化する現場では、資料の保存・更新が属人化し、管理や品質のムラが課題になる傾向があります。
<解決の仕組み>
Sales Docは、提案資料の最新版や実績資料を一元管理し、チームで迷わず活用できる環境を提供。
過去の提案や成果資料も検索・再利用できるため、手戻りや属人化を防ぎ、提案の均質化を実現します。

進捗・KPIを見える化。
必要なアクションが
ひと目でわかる営業体制に
<課題>
営業プロセスが属人化し、商談の停滞要因や業務の優先順位が見えにくい現場は少なくありません。
<解決の仕組み>
SALESCOREはCRMに蓄積された営業データをもとにフェーズごとの進捗やKPIを色分けして可視化。
停滞や漏れを早期発見し、次の行動をチーム全体で共有することで、“感覚”ではなく“根拠”に基づいて動ける営業組織を実現します。
※参照元:エン(https://corp.en-japan.com/newsrelease/2021/26972.html)2014年からの5年間