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セールスイネーブルメントの基礎

セールスイネーブルメント
とは

「セールスイネーブルメント」とは、「セールス(営業)」「イネーブルメント(〜ができるようになる)」という意味から、「営業ができるようになる」と訳されます。これは、組織の営業力を強化する手法を指していますが、その組織に所属している営業全員が成果を出せるように導いていくため、結果として営業組織全体の底上げにつなげられます

欧米を中心とした企業では、その多くがセールスイネーブルメントに取り組んでいるといわれていますが、この取り組みでは「成果の向上」と「能力の向上」という2点の実現を目指していきます

営業担当の成果や能力については、業務を行っていくうちに少しずつ向上していくと考えられるものの、セールスイネーブルメントの取り組みによって、さらに向上のスピードが上がっていくことが期待できます。

なぜ今セールスイネーブルメントが注目されているのか?

商品の変化

セールスイネーブルメントが注目されている理由のひとつとして、「商品の変化」が挙げられます。近年、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しているため、一度ヒットした商品が売れ続ける期間はどんどん短くなっています。営業が取り扱う商品やサービスの移り変わりも早く、次々と新商品や新しい機能がリリースされる状況です。

そのため営業自身が変化のスピードについていけず、商品やサービスについて十分に理解しないうちに商談を行う必要がある、といった状況も出てきています。

時間の変化

働き方改革が行われ、日本の労働時間は短縮傾向にあるといったように「時間の変化」も起こっています。例えば残業して提案書を作成するといったやり方が難しくなっているという状況があります。

顧客との商談を行うための時間が削られてしまうという結果になっているケースもあり、商談の準備をより効率的に行う、という点は非常に重要な要素となっています。

手法の変化

現在はインターネットにより、ユーザー自身が商品やサービスの情報を検索できる状況となっています。営業担当は単なる商品やサービスの紹介だけではなく、その商品やサービスを用いて顧客の課題をどう解決するかといった点の提案が求められるようになっています。

しかし顧客の課題解決について提案を行う「ソリューション営業」は難易度が高いために、「売れる営業」と「売れない営業」の差が大きくなっているという状況があります。この点からも、セールスイネーブルメントが注目されています。

セールスイネーブルメントの
メリット

営業力の向上が期待できる

セールスイネーブルメントに取り組むことにより、チーム全体の営業力向上が期待できるというメリットがあります。例えば成績の良い営業担当者のノウハウをチームで共有できるようになりますので、営業活動の属人化といった問題の解決にも繋げられます。

このように、スキルやノウハウの共有、またチームの現状に合わせた研修などを行うことによって営業担当者ごとのスキルのばらつきをなくせるため、チーム全体の営業力の底上げにつなげられるでしょう。

貢献度などを
把握できるようになる

セールスイネーブルメントを導入すると、営業施策における達成度などの見える化につなげられます。このことにより、それぞれの営業担当者の「貢献度」や「受注までのアプローチ方法」などについて把握が可能となります。

このように、どれだけ業績に貢献しているのかを把握できるようになると、それぞれの担当者を適切に評価できるようになります。適切な評価を行えれば、担当者それぞれのモチベーション向上にもつながり、生産性アップも期待できます。

セールスイネーブルメントを
実現する手法

ツールを導入する

セールスイネーブルメントを実現するための方法としてはさまざまな方法が考えられますが、その中のひとつが「セールスイネーブルメントツール」を導入するという選択肢です。システムの導入によって、営業における業務効率をアップし、チーム全体の営業力を強化できるようになります。

セールスイネーブルメントを
担当する人材を配置

ツールの導入とともにセールスイネーブルメント構築を担当する人材の配置も必要となります。この人材を中心として、ノウハウの共有を行ったり、コンテンツの提供などを進めることにより、セールスイネーブルメントの取り組みがチームにとって有効であるという認識につなげていきましょう。

また単にノウハウやコンテンツの共有を行うだけではなく、トレーニングプログラムの開発や提供、成果の検証も進めていく点も重要なポイントとなってきます。

成功事例から見る取り組み

事例①
トランス・コスモス株式会社

トランス・コスモス株式会社はITアウトソーシングサービスを展開する企業です。同社では多種多様なサービスを取り扱っており、営業担当はその中からお客さまに合ったサービスを選択して提案する必要があります。

しかし同社では数多くのサービスを取り扱っていることから、営業担当はまず100通りにも及ぶサービスラインナップについて頭に入れる必要があります。この作業を効率的に行うとともに、営業ノウハウを共有して営業のスキルアップを実現するための仕組みが必要である、という課題を持っていました。

そこでトランス・コスモス株式会社では、セールスイネーブルメントツールを導入。ツールの活用によって、さまざまなサービスラインナップについて短い動画で説明を行える仕組みと、ノウハウの共有を動画で行う仕組みを取り入れることが可能となり、営業担当者の効率的なスキルアップにつなげられています。

事例②
凸版印刷株式会社

凸版印刷株式会社は、印刷技術をもとにした情報コミュニケーション事業やエレクトロニクス事業を展開する企業です。同社では、時代の変化を受けてこれまで行ってきた「御用聞き型」の営業からの営業スタイルの変革を目指していました。さらに、個人個人の営業だけではなく、事業部としても強化を行う必要性を感じていました。

このような背景から、同社ではセールスイネーブルメントツールの導入により、営業メンバーのスキルや成長を可視化するといった取り組みを行っています。さらに、その取り組みの中ではトレーニング動画を活用して、スキルアップを目指せるという仕組みを取り入れています。

この取り組みにより、案件数が増加するとともに全体のスキルも向上し、営業組織の強化につながっています。

セールスイネーブルメントの
メリットとは

営業力の属人化や人材育成の非効率、顧客ニーズの多様化など、営業組織が抱える課題を包括的に解決するセールスイネーブルメント。その基本概念や導入の必要性、営業力の底上げや顧客満足度向上など多彩なメリットについて解説します。

セールスイネーブルメントの
メリットについて
詳しく見る

属人化を解消した事例

営業の属人化を放置すると、売上依存や顧客満足度の低下を招く恐れも。セールスイネーブルメント導入で手法の標準化やノウハウ共有を実現し、属人化を解消した具体的な成功事例とその効果を紹介します。

セールスイネーブルメントで
属人化解消した事例
について詳しく見る

商談力が劇的に向上した事例

セールスイネーブルメントの導入により、営業プロセスの可視化や育成体制の整備が進み、商談力が大幅に向上した事例を紹介。属人化を解消し、提案力や成約率を高めた各社の取り組みと成果を解説します。

セールスイネーブルメントで
商談力向上に成功した事例
について詳しく見る

ナレッジ管理を
仕組み化した事例

ナレッジの分散や育成効率の低下といった課題を、セールスイネーブルメントの導入で解決。ノウハウの体系化・動画教材化によって、教育の質や受注率・定着率を向上させた企業の成功事例を紹介します。

セールスイネーブルメントで
ナレッジ管理を仕組み化した
事例について詳しく見る

セールスイネーブルメントのKPI設定

セールスイネーブルメントの成果を明確に把握するには、先行指標と遅行指標を組み合わせたKPI設計が不可欠です。資料活用率やトレーニングの定着度などの行動面を測定しつつ、勝率や生産性といったビジネス成果も確認することで、施策の妥当性を客観的に判断できます。

セールスイネーブルメントのKPI設定について詳しく見る

セールスイネーブルメントにコーチングは不可欠?

営業組織の属人化を防ぎ、成果を安定させるためには、セールスイネーブルメントとコーチングの連携が欠かせません。スキルの可視化によって課題を明確にし、1on1で思考プロセスを引き出すことで、担当者が自ら改善点に気づけるようになります。データを用いた客観的な指導を取り入れることで、納得感のある学習が可能になります。

セールスイネーブルメントにコーチングは不可欠?について詳しく見る

THREE SELECTIONS

営業課題を根本から解決
課題から選ぶ
セールスイネーブルメントツール
3選

多くの営業組織で共通して見られるボトルネックは「教育」「資料」「プロセス」の3領域に整理できます。
以下では、それぞれの課題における代表的な解決アプローチとして、3つのツールをご紹介します。

営業トレーニング
育成に時間をかけられず、
教育が場当たり的
エンSX
セールスアナリティクス
エンSXセールスアナリティクス
引用元:エンSX公式HP
(https://sales.en-sx.com/service/ensxsa)

商談をAIが数値で“見える化”
営業の改善点が
一目でわかる

<課題>
新人が多い組織では、商談をリアルタイムで確認できず、育成はOJT任せになりがちです。

<解決の仕組み>
エンSXセールスアナリティクスは商談録画の内容と質をAIがスコア化。 数値をもとにプロ講師が指導することで、個々の改善点を客観的に自覚できます。 この手法で組織変革を進めたエンの売上は4倍に成長。「AI解析 × プロ講師の指導」で 新人でも短期間で成果を出せる営業体制を実現します。

資料管理
提案のスピードと
資料の質に ムラがある
Sales Doc
Sales Doc
引用元:Innovation & Co.公式HP
(https://promote.sales-doc.com/)

資料の一元管理とログ活用で、
提案の“ばらつき”を
整える

<課題>
商材や顧客に応じて提案資料が複雑化する現場では、資料の保存・更新が属人化し、管理や品質のムラが課題になる傾向があります。

<解決の仕組み>
Sales Docは、提案資料の最新版や実績資料を一元管理し、チームで迷わず活用できる環境を提供。
過去の提案や成果資料も検索・再利用できるため、手戻りや属人化を防ぎ、提案の均質化を実現します。

営業プロセス管理
商談の停滞理由がわからず
マネジメントが属人的
SALESCORE
SALESCORE
引用元:SALESCORE公式HP
(https://salescore.jp/)

進捗・KPIを見える化。
必要なアクションが
ひと目でわかる営業体制に

<課題>
営業プロセスが属人化し、商談の停滞要因や業務の優先順位が見えにくい現場は少なくありません。

<解決の仕組み>
SALESCOREはCRMに蓄積された営業データをもとにフェーズごとの進捗やKPIを色分けして可視化。 停滞や漏れを早期発見し、次の行動をチーム全体で共有することで、“感覚”ではなく“根拠”に基づいて動ける営業組織を実現します。

※参照元:エン(https://corp.en-japan.com/newsrelease/2021/26972.html)2014年からの5年間

目的から選ぶセールスイネーブルメントツール3選